読書時間:322ページ(200分程度)
あらすじ
主人公はある日、父の書斎であるノートを見つけてしまう。
誰のものかはわからないが、そこには人の死に惹きつけられ、それが心のユリゴコロ(拠り所)になっていた人物の日記(告白文)が書いてあった。
主人公はそこで、最近死んだ母が幼少期に印象が変わり、違う人のようになったことを思い出す。
どんどん告白文を読み進めてわかったことは、、?
感想
最初の不穏なドキドキする気持ちを抱えながら主人公と一緒に見てはいけないものを見てる感覚は面白かった。
読みながら周りをキョロキョロしてしまう感じ。
誰か来たらどうしようと思いながらコソコソ読む感覚。
父か?母か?はたまた弟?怪しいんじゃないのーー?
主人公殺されちゃうんじゃないのー?と疑いながら読んだ。
最終的にはミステリだけではなく、人を愛することのテーマに落とし込んでくるような結末。
おそらくそれがユリゴコロなんじゃないかなぁ
母の心のユリゴコロについてだけじゃなく、おそらく登場人物それぞれのユリゴコロが詰まってると思う。
それは説明がつかないもので
でもかけがえのない自分の支えになるもの(そのためならなんでも犠牲にできる)。
母の入れ替わった経緯は全く思いつかなかったが、怪しいのはおそらくこの人だなというのは正直わかりやすく書いてくれているのでそこまでモヤモヤはしない終わり方だとは思う。
サクッと読めるので、ちょっとした移動時間などにおすすめ。